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アポクリン腺とエクリン汗腺 [皮膚腺でつないだ命の連鎖]

人間の場合、皮膚腺といえば、エクリン汗腺という汗を出す腺がメインです。夏の日中に噴き出る汗や、「手に汗を握る」時に手掌がジトツとする汗はエクリン汗腺であり、人間の場合には全身にくまなく存在しているのです。

人間にはもう1つ、アポクリン腺が存在するのですが、こちらは腋窩部や外陰部などのごく限られた部位にひっそりと分布する「日陰の存在」であり、腋窩のアポクリン腺は、ワキガの原因として迷惑がられたりしているほどです。

人間しか知らないと、「エクリン汗腺が一般的でアポクリン腺は例外的」と思ってしまうのですが、じつは動物界ではアポクリン腺が一般的であり、エクリン汗腺を持つ動物は霊長類やカモノハシなどしかおらず、しかも彼らの場合でも、存在部位はごく限られていて、極めて特殊な皮膚腺です。

ようするに、哺乳動物の世界においては、アポクリン腺が主流であり普遍的です。また、動物の進化の歴史のなかで、最初に登場したのもアポクリン腺( の原型)であり、現在のほ乳類の直接の祖先である獣弓類は、すでに原始アポクリン腺を備えた皮膚を持っていたと考えられています。

現生のほ乳類のアポクリン腺分泌物の成分(タンパク質、糖質、ピルビン酸などの複数の脂肪酸、鉄分、ステロイド類、リボフスチン色素、アンモニア、尿素など)から、原始アポクリン腺でも同様の成分を分泌していたと考えられている。なぜなら、後述するように、アポクリン腺は皮膚と毛を守るために発達した器官であり、分泌物の組成は「広がりやすく、水分の蒸発を防ぎ、水に溶けにくい液状物質でなければならなかったからです。この条件を満たしているのが、アポクリン腺分泌物です。

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